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周永康逮捕へ 党籍剥奪後司法機関に移送

2014年12月07日

 

【2014年12月07日】中共の官製メディア「新華網」は6日未明、元政治局常務委員、周永康の党籍を剥奪するとともに刑事責任を追及することにしたと発表しました。最高人民検察院も周永康を立件し、逮捕を決定しました。

 

今回、周永康の犯した罪について、巨額の収賄罪のほか、「重要な機密漏えい」などの見慣れない罪名も羅列されました。アナリストは、このことは中共上層部の内部分裂を公に見せているだけでなく、中共体制の系統的な黒幕の一部分を明かしたと分析します。

 

6日午前0時、官製メディア「新華網」は、「周永康はすでに党籍を剥奪され、身柄は司法機関に移送された」と伝えました。去年12月に取り調べを開始してから、実に1年の時間がかかりました。

 

新華社の報道では、「周永康は職権を乱用して多数の関係者から巨額の賄賂を受け取り、親族や愛人、友人らのビジネスを助けて、巨額の利益を得た」としています。

 

実は以前にも外国メディアが、周永康は一国家の財産に匹敵する巨額な財産を有していると報道。ロイター通信は今年3月、「少なくとも300人が周永康事件に巻き込まれ、900億元以上の財産が没収された」と報道しました。しかし、調査が進むにつれ、実際の金額はさらに大きくなっている可能性があります。

 

周永康の罪は汚職のみにとどまりません。新華社は、「周永康は政治規律、組織規律、秘密保持規律などにおける重大な違反があったほか、党と国家の重要な機密を漏えいした」としています。

 

「組織規律の違反」とは、官職の売買を指すと思われます。一方、「機密の漏えい」という罪名は、中共の汚職事件では稀に見られる罪名です。

 

時事評論家 文昭さん

「この罪名は中共の官製メディアでは、これまで見られなかった罪名です。2012年に日本メディアが最初に使いました。指しているのは王立軍が逃亡した後、周永康は薄熙来に情報を漏らし、彼に王立軍を処理させたのです」

 

中国問題専門家 章天亮さん

「周永康と薄熙来がもし生死を共にする密接な関係でなければ、周永康は危険を冒してまで薄熙来にいわゆる『機密』を漏洩したりしないでしょう。この罪名を公にするのは、外部に中共上層部の分裂を公開するのと同じで、つまり 薄熙来調査で妨害が大きかったのは、周永康が主な原因であるということです」

 

新華社の報道ではまた、周永康は複数の女性と不道徳な関係にあり、権力と金銭で通じていたとしています。

 

中国メディアも以前、中央テレビの女性アナウンサー、葉迎春(ようげいしゅん)と瀋冰(しんひょう)が周永康案件に巻き込まれ、当局に連行されたと大々的に報じました。このほか、周永康の2番目の妻、賈曉燁(かしょうよう)も中央テレビの経済チャンネルに勤めていました。

 

時事評論家 文昭さん

「この罪名は直接CCTVと関係します。『複数女性との権力と金銭を通じた関係』と言ったので、これはアナウンサー2人だけではなく、CCTVの管理層およびCCTVと密接な関係にある、高官の子女たちにも関係します」

 

新華社の報道はまた余韻を残し、「調査を通じて、周永康がほかの犯罪に関わった手がかりもみつけた」としています。

 

時事評論家 文昭さん

「他の犯罪手がかりとは、ほかの『大トラ』に通じるバックドアかもしれません。だから大きくも小さくもできるのです」

 

中国問題専門家 章天亮さん

「この罪名を公にすることによって、象徴的な意義がさらに大きくなり、政変を目論んだ曾慶紅、郭伯雄、江澤民、李長春らに、このことはまだ終わっていないと告げているのです」

 

周永康はかつて、中共政治局常務委員9人のうちの1人で、中共権力のピラミッドの最頂点に立っていました。彼の汚職腐敗から、中共の腐敗は上から下に至るまで系統的なものであるのがわかると言われます。一方、当局は依然として、周永康が政法部門トップを務めていた時に犯した人権侵害の罪および毎年国防費をも上回る治安維持費用のブラックホールについは言及していません。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/12/06/a1159320.html  (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/李)

 

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